君との思い出の場所に行って
君に会える、なんて
都合のいいことはないんだ。
そして、今日もまたあの場所へ足をはこんでいる僕がいる。
わかっているはずなのに。
君がもうこの場所に来ることはないってことぐらい。
物思いにふけりながら、君の笑顔を忘れられない自分がおかしいなって思った。
僕はそれほど君が好きだったのか。
気づいたのは君が僕の元から去って行った後。
それは後悔の涙で。
そして涙の色はきっと灰色だったんだと思う。
それは今まで流した涙のどんな色よりくすんでいて、濁っていた。
僕はそれほど君が好きだったんだ。