#第三章





神サマって本当にいるみたい。


私は隣の席に座った彼女の存在を感じながら思った。


彼女は想像とは違ってよく話す。


だいたいは音楽のことだけど、他にもファッションの話とか最近の映画とか。


初めのうちは彼女が隣にいるだけで心臓が飛び出そうなくらい緊張してたのに。


ねえ、アリシア。週末海に行かない?彼女が言って私が答える。


いいよ、ニーナ。絶対よ。


たったそれだけの会話だけでも私は死ぬほどうれしかった。