月の迷い子
ねえ ボクはいつになったら帰れるの?
ふってくる星くずをひろって
屋根を渡っても
ボクの居場所は見つからなくて。
毎晩毎晩何かを追いかけてる。
一体ボクは何を追いかけてるんだろう。
ひとりぼっちで、手を差しのべてくれるヒトもいなくて。
ボクはひっそりと涙を流してあてもなく屋根を渡った。
涙は雨となり、
雨は月時雨になった。
ほろほろとこぼれる涙は止まることを知らず
またボクも止めようとも思わなかった。
ボクは夜の空をさまよった。
ふってくる星のしずくをかきあつめて
空にばらまいて星座をつっくても
帰り道は教えてくれなくて。
月の夜。また雨がふった。